EA− 第二章

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EA− 第二章

犯罪者のかんをたより、その後、長い鬼ごっこのすえ、なんとか追ってから逃れた・・・。
人間死ぬ気で頑張れば何とかなるもんだと、生まれて初めて思った・・・。

それにしても、さっきから背中にいる少女はいっこうに起きそうもない・・・。
このまま、連れて行ったら誘拐にでもなっちゃうかな・・・。
そう決めかけたとき・・・

少女
「なんでそこまでして私を助けたんだ?」

銀行犯
「起きてたのか?」

少女
「・・・気づかなかったのか?」

銀行犯
「ま、そういうこと・・・。
あ、助けた理由は特にないよ、しいて言うならあそこで倒れてたから
(死神に似てたからとは言えない)

少女
「そんな変わり者もいるんだ・・・あ、追手に捕まったら警察行きだから」

銀行犯
「へ?」

少女
「私奴隷として逃げ出した身だからふつうなら大丈夫なんだけど
追手の中に警察官がいるからそん時だけ普通の人間として扱われるの
もちろん、助けだしてくれた君みたいな人を奴隷にするためにね
ま、それは女子だけで、君みたいな男は殺されちゃうけど・・・」

銀行犯
「・・・」

少女
「私を置いて行くんなら今のうちだ・・・犯罪者確定だけど奴隷ぐらいですむかもね」
「どうする?」

死神の時計(の形をしたようなもの)によると
・・・少女を置いていけば少女を見つけられた時点で死ぬ。
連れていけば、俺たちがみつかった時点で死ぬ・・・。
そう書いてあった・・・。
どうせ、奴隷となった身だから遠くに逃げることはできないはず。

だったら・・・

銀行犯
「一緒に追ってから逃げる」

少女
「・・死ぬの・・・怖くないの?」

銀行犯
「さてね。」
(どっちにしろ死ぬなんて言えない)

少女
(こんな変わり者いるんだ」

少女
「そんじゃ名前は?」

銀行犯
(犯罪者が名前をしゃべっちゃまずいだろうな・・・)
「Eとでも呼んでくれ」

少女
「・・・んじゃ私はAとでも呼んで」

こうして、俺は、いつしんでもおかしくない状況に立たされたのだった・・・。

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