俺は、そのあと急な睡魔が襲い眠りについた・・・。
朝
時間をみると4時・・・あまりにも早い朝。
俺は、意識がもうろうとする中、変な違和感に気づいた。
今までつけたことのない時計のようなものが左腕に・・・。
ねぼけた頭を起こしながらよくみると・・・
そこには数字も針もない・・・。
真っ黒で、何に使うのかもわからないものだった。
銀行犯
「なんだ・・・これ?」
そばを見渡すと手紙が落ちていた・・・。
契約の証
あなたの腕にはめたものは、私と交渉を示すためのもの。
私以外には絶対にはずれないつくりになっている。
あなたが法律を破れば、その腕時計は爆破される。
ただ、私も鬼じゃない・・・。
特別に法律を破る前に警報のメッセージが流れるように
しておいた。
生きたかったらそれをうまく活用すること。
死神
その後、この腕時計を外そうと、いろいろやってみたが、結局外れなかった・・・。
死神さん・・・俺が思うにあんたは鬼だ!
・・・ふと思ったのだが、死神がくれた3億円はいったいどこから持ち出されたんだ???
それは、・・・朝のニュースでわかった。
ニュースキャスター
「昨日、昼に謎の強盗事件が発生。
3億円にものぼる強奪事件にもかかわらず、
目撃者はたった1人、さらに目の前でなくなったと言っており
警察もての出しようがないとあきらめている現状で・・。」
銀行犯
「なんだと!」
ニュースキャスター
「犯行が行われたのは○○銀行、証言によると犯行は1時・・・・・」
それは、俺が行った銀行で俺と同じ犯行時刻と同じだった・・・。
そして、その現金3億円は、ここまでおおごとになってしまったため、
使うことはできなくなってしまった。
札のナンバーも控えられているだろうから、1枚でも使ったらアウト。
だから俺は、その3億円を地面に埋めた。
幸いにも俺の家は田舎のため周りに人はいないので、埋めるのは楽だった。
そして、俺は自分の家を後にして、旅に出ることにしたのだった。
犯罪者とばれないうちにこの国から逃げるため・・・
3億円のことを早くわすれたいため・・・
なにより、この国で起きた悲しみを忘れるため・・・。
旅立って、5分ほどだろうか・・・。
傷だらけの少女が一人、路地裏で倒れているのを見つけた・・・。
どことなく死神と似た少女だった・・・。
銀行犯
(どうして、こんなところで倒れているんだ?)
不思議に思って立ち止まってしまったのが、運が悪かった…。
追手
「て、てめぇそいつをどうするつもりだ!」
どうやら、俺が誘拐したと勘違いしているらしい。
だけど、こいつのいいなりになっても殺される気がした・・・。
いわゆる犯罪者のカン・・・というやつだ。
だから・・・
俺は少女を背負い、逃げた。