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新・小説 第二話
正
俺にだって好きな人はいる・・・。
学校でアイドルの恋前(れんぜん)アリスさんだ。
ただ、アイドルだけあって競争率は高いし、それに家があんなんじゃ・・・勝ち目などない。
イケメン男子多すぎるんだよ・・・この学校。
家のことを話せば人気者にはなれるのだろうが、話す気にもなれない・・・。
まったくなぁ・・・。
ただいまぁ・・・。
父
「おう、おかえり、たかすぎしょう」
正
「ただしだって!」
母
「おかえり、高杉名探偵」
正
「まだ、中学生です。」
姉
「警察がよんでたよ高杉大泥棒。」
正
やってません。
父
「っとこんなことをやっている場合ではない!!」
「ただし、願いがかなうつぼを買ったのだ。」
正
「・・・だまされてる。」
父
「説明書によると、息子の願いしかかなえられない。」
「それも中学生の男子限定だ。」
正
「俺ってこと?や、やだよそんなうさんくさいつぼ。」
姉
「じゃあ、代わりに・・・正の声に女性の声を追加してください。」
正
「嫌だよ、そんなの。」
姉
「ついでに、女性の時は普通の時の2000倍の能力を発揮できるように。」
正
・・・まあ、どうせ願いがかなうわけでもないからほうっておくか。
姉
それで・・・どうすればいいの?
父
「えっと・・・願いは3つまでだからもうひとつ何かいってつぼをこすればいい。」
姉
「じゃあ、最後は正がっと。」
「正〜、どんな女の子と付き合いたいの?」
正
「そうだな・・素直でやさしい人女の子と付き合いたいかな。」
姉
「よし、願い3ついったわけだ、こすってと。」
・・・?正の部屋が光った?
父
「正、大丈夫か。」
正
「なんともないよ。」
声・・それに体が女性だ。
あのつぼ・・・声が変わったときに姿まで変わるようにしたのか。
父
「正、なんともなくはないぞ。」
正
「??う、うわああぁぁぁ!!!」
父
「今頃気づくのか」
姉
「かわいい妹ができた♪」
正
どうするんだよこの恰好。
姉
男の声をだせば戻るんじゃない?
正
ああ・・あああ。
・・・男の声がだせない。
父
まだ完全に慣れていないからだろうな。
た、助けて〜〜〜!!
・・・女性の悲鳴だ。
姉
素直でやさしい人と付き合えるようにしてくれたみたいだから、運命なんじゃない。助けにいってあげなよ。
正
・・・俺?
姉
そう。その恰好なら正だってばれないし、店で女装するより格段にかわいいから、男だってこともばれない。
正
ちょ、ちょっとまって俺、助けられるほど力ないよ。
姉
そこら辺は、つぼの力でパワーアップしているから!!
正
・・・わかったよ、行けばいいんだろっ。
父&母&姉
ニヤニヤ・・・
正
た、たくらんでたな!こうなるの!!
姉
そんなこといってたら、彼女できないぞ?
ほら、さっさといく。
正
あとで、覚えていろよ!