新・小説 第二話

トップページ
小説一覧へ

新・小説 第二話


俺にだって好きな人はいる・・・。
学校でアイドルの恋前(れんぜん)アリスさんだ。
ただ、アイドルだけあって競争率は高いし、それに家があんなんじゃ・・・勝ち目などない。
イケメン男子多すぎるんだよ・・・この学校。
家のことを話せば人気者にはなれるのだろうが、話す気にもなれない・・・。
まったくなぁ・・・。
ただいまぁ・・・。

「おう、おかえり、たかすぎしょう」

「ただしだって!」

「おかえり、高杉名探偵」

「まだ、中学生です。」

「警察がよんでたよ高杉大泥棒。」

やってません。

「っとこんなことをやっている場合ではない!!」
「ただし、願いがかなうつぼを買ったのだ。」

「・・・だまされてる。」

「説明書によると、息子の願いしかかなえられない。」
「それも中学生の男子限定だ。」

「俺ってこと?や、やだよそんなうさんくさいつぼ。」

「じゃあ、代わりに・・・正の声に女性の声を追加してください。」

「嫌だよ、そんなの。」

「ついでに、女性の時は普通の時の2000倍の能力を発揮できるように。」

・・・まあ、どうせ願いがかなうわけでもないからほうっておくか。

それで・・・どうすればいいの?

「えっと・・・願いは3つまでだからもうひとつ何かいってつぼをこすればいい。」

「じゃあ、最後は正がっと。」
「正〜、どんな女の子と付き合いたいの?」

「そうだな・・素直でやさしい人女の子と付き合いたいかな。」

「よし、願い3ついったわけだ、こすってと。」
・・・?正の部屋が光った?

「正、大丈夫か。」

「なんともないよ。」

声・・それに体が女性だ。
あのつぼ・・・声が変わったときに姿まで変わるようにしたのか。

「正、なんともなくはないぞ。」

「??う、うわああぁぁぁ!!!」

「今頃気づくのか」

「かわいい妹ができた♪」

どうするんだよこの恰好。

男の声をだせば戻るんじゃない?

ああ・・あああ。
・・・男の声がだせない。

まだ完全に慣れていないからだろうな。
た、助けて〜〜〜!!
・・・女性の悲鳴だ。

素直でやさしい人と付き合えるようにしてくれたみたいだから、運命なんじゃない。助けにいってあげなよ。

・・・俺?

そう。その恰好なら正だってばれないし、店で女装するより格段にかわいいから、男だってこともばれない。

ちょ、ちょっとまって俺、助けられるほど力ないよ。

そこら辺は、つぼの力でパワーアップしているから!!

・・・わかったよ、行けばいいんだろっ。
父&母&姉
ニヤニヤ・・・

た、たくらんでたな!こうなるの!!

そんなこといってたら、彼女できないぞ?
ほら、さっさといく。

あとで、覚えていろよ!

inserted by FC2 system